映画紹介『ポリス・ストーリー/レジェンド』

ポリス・ストーリー/レジェンド サムネ.png

おすすめ度:★★★★★

衰えを感じさせないジャッキーの演技に脱帽。ストーリーやカメラワークにも申し分がなく、ジャッキーファンには堪らない一作となっている。

あらすじ:

中国公安当局のベテラン刑事ジョンは娘のミャオに呼ばれ、ナイトクラブ「ウー・バー」を訪れていた。仕事に追われるあまり家庭を省みる余裕がなかったジョンは、妻の死に目に駆けつけられなかったことで確執から娘に敬遠されていた。その時ナイトクラブで騒ぎが起きる。駆けつけたジョンは、クラブの経営者でありミャオの恋人であるウーと共に騒ぎを収めた直後、背後から襲われ気を失う。そして気が付けば別室に拘束された状態で監禁されていた。隙を突き逃げ出したジョンは、事件の首謀者はウーでありミャオを含む数人の客を人質にクラブに立てこもっていることを知る。そして情報を集めるうちに、今回の事件には五年前に関わったある事件が関係していることに気付くのだった。

コメント:

かなり満足できた作品。ジャッキーが演じるキャラの設定が仕事に追われ家庭や愛を失った男になっていて、映画全体が今のジャッキーのイメージに合わせてある。初代『ポリス・ストーリー』で演じた、身のこなしの軽いおちゃらけたキャラクターから一気に深く重い雰囲気を持つキャラクターへと変わっている(初代と今作との間に設定上のつながりはない)。ストーリーも複雑ではなく、過去のポリス・ストーリーシリーズを知らない人でも楽しめるようになっているのでここから見るのもありかもしれない。ジャッキー映画の魅力であるCGやスタントを使わないリアルなアクションも健在で、昔のジャッキーの売りが速さのある格闘であるのに対して、今のジャッキーは重厚感のある格闘を売りにしている。キャラクターに関しては、敵役のウーがいい味を出している。過去や行動からは一見冷酷な人物のように見えるが、意外と情に厚くジャッキーと交わした約束は必ず守ったり常に人命を尊重するところを見ると根っからの悪人というわけではない様子。さらにジャッキーの親心を試したりするなど、彼なりの流儀があるらしい一面も見せる。クライマックスで主人公に生きろと言う悪役も珍しい。ジャッキー映画の悪役の中では一番好きなキャラかもしれない。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です