映画紹介『ダイ・ハード2』

ダイ・ハード2 サムネ

おすすめ度:★★★★★

雪の空港を舞台にマクレーンが駆け回る! 前作よりさらに勢いを増した二作目。これを見ないなんてありえない! さらなる豪華俳優・制作陣を迎えたボリューム満点のアクション映画。

監督は『クリフハンガー』、『ディープ・ブルー』、『ドリヴン』のレニー・ハーリン、脚本は前作に引き続きスティーヴン・E・デ・スーザ(『48時間』、『コマンドー』、『バトルランナー』、『ハドソンホーク』、『ジャッジ・ドレッド』など)、製作はローレンス・ゴードンとジョエル・シルバーの名コンビ。総じて実に豪華な制作陣による映画となっている。

あらすじ:

ロスのナカトミ・プラザ占拠事件から一年。クリスマスの大雪の中、ジョン・マクレーンは妻のホリーを迎えにダレス国際空港に来ていた。マクレーンは荷物室で怪しい男二人を目撃するが、話し掛けた途端男が発砲し銃撃戦になる。マクレーンの応戦により一人は倒すがもう一人には逃げられてしまう。男の持っていた銃から二人はプロの犯罪者であるとにらんだマクレーンは空港を管理しているロレンゾ署長にそのことを伝えるが、ロレンゾは取り合わずマクレーンは追っ払われてしまう。マクレーンは死んだ男の指紋をこっそり採取し、一年前の事件で親友になった警官のアル・パウエルに指紋を送って照合してもらう。すると、その男は元アメリカ軍軍曹で二年前にホンジュラスで死んだことになっていた。マクレーンは管制室に乗り込んでいき、制止するロレンゾを無視して管制部長であるトルドーに事の次第を話す。その時、滑走路の着陸誘導灯が一斉に消え、計器着陸装置も作動不能になってしまう。空港を乗っ取った犯人は、元アメリカ陸軍特殊部隊のスチュアート大佐と彼の部下たちであり、彼らの要求はまもなくこの空港に護送されてくるバル・ベルデの麻薬王ラモン・エスペランザ将軍の身柄の引き渡しだった。上空を旋回する何機もの旅客機を前に、マクレーンたちは決断を迫られるのだった。

コメント:

まとまりがありながらもド派手に仕上げられた映画。広大な空港を舞台に見た目にも内容的にもダイナミックなスケールで描かれ、大雪のクリスマスが映画全体の雰囲気を強調している。派手な演出に加え、物語の起承転結がはっきりしていてテンポが良いのもこの映画の売りだ。空港という舞台をよく生かしていて、空港の管理の甘さや混乱を招く報道、それによるパニックといった人の集まる空港ならではの人災が障害となって描かれている。

比較としては、前作の冒頭ではリムジン運転手のアーガイルの方がおしゃべりだったこともありマクレーンは事件が起こるまでは比較的寡黙な人物として描かれているが、今回はマクレーンがホリーの母親に借りた車をレッカー移動されてしまいお得意のぼやきで悪態をつくシーンから始まることから、前作を経てマクレーンのキャラが確立されていることが分かる。

見せ場は何と言ってもラストの爆破であろう。ダイ・ハードシリーズの中で最も爽快なシーンであり、マクレーンの高笑いには見ているこっちも思わずニヤリとしてしまう。航空燃料は低温では燃えにくいとか細かいことを言ってはならない。無粋なツッコミを入れるとマクレーンにイピカイエーされるのでご注意を。今回のEDにも使われていた『Let It Snow』は、もはやダイ・ハード1と2のテーマソングといってもよいだろう。

余談だが、『コマンドー』や『プレデター』に登場した架空の国家バル・ベルデが今作にも登場する。バル・ベルデは脚本のスティーヴン・E・デ・スーザの持ちネタのようなものであり、前述のどちらも彼の脚本による映画である。バル・ベルデつながりという意味も込めて、組合員にはぜひ見て欲しい映画だ。

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