映画紹介『タイタニック』

タイタニック サムネ

おすすめ度:★★★★★

とにかく美しくとにかくロマンチック。ダイナミックなカメラワークと光を駆使した映像美にあふれる名画。

監督は『ターミネーター』や『トゥルーライズ』、『アバター』のジェームズ・キャメロン。出演はレオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットの他、『トゥルーライズ』、『U-571』のビル・パクストンに、『ザ・ロック』、『クリムゾン・タイド』、『イレイザー』で名脇役を務めたダニー・ヌッチ。音楽は『コマンドー』、『レッドブル』などを手がけたジェームズ・ホーナー。

あらすじ:

トレジャーハンターのブロック・ロベットらは潜水艇を用いて、沈没したタイタニック号の残骸から、タイタニックと共に沈んだとされる宝石、「碧洋のハート」を探していた。やがて船内から金庫を発見する。しかし金庫の中にあったのは薄汚れた紙であった。その紙を洗うとそれは裸婦が描かれた絵であった。ブロックはその絵をテレビで放送し、それを見たある女性がブロックに連絡をしてきた。その女性は今や101歳になっている、絵のモデルだった。家族にと共に調査団の船に降り立った彼女は、当時のことをつぶさに語り始める。

コメント:

役者と演技に設定と、とにかく何もかもがロマンチック。三時間半という長さでも収まりきらない程のボリュームがある映画である。

作りものっぽさを感じさせないダイナミックなカメラワークと、光を駆使した映像美が特徴。

その最たる主役のディカプリオとケイト・ウィンスレットの魅力が、映画の完成度を揺るぎなきものにしている。二人の演技に観客は引き込まれること間違いなし。

 

※以下ネタバレあり

 

この映画の特徴とも言えるのが、明るくきれいな映像である。序盤から中盤にかけてのジャックとローズが惹かれあっていく様子が丁寧に描かれている場面で、朝日や夕日が綺麗に差し込む場面が多々見れる。最も有名な、艦首の先端でポーズを取る場面を印象付けているのもこの光の美しさあってのものだろう。

終盤では、船体が損壊し沈みゆく様子がダイナミックなカメラワークによりリアルに表現され、恐怖と混乱によるスリルが見事に表現されている。そんな混乱を少しでも抑えるため、合奏団が演奏を始める。やがていよいよという時になり合奏団の団長らしき人物が団員に脱出を命じ、団員らは各々逃げようとするが、団長が演奏を再開したのを見て、彼らも戻ってきて再び演奏を始める。その音楽に合わせて、脱出に失敗した者、脱出をあきらめた者、すでに死んだ者たちの様子が流れる。ここにもまた、不謹慎ながらある種の死の美しさのようなものを感じる。

そしてクライマックスのシーン。ジャックとローズが破片に掴まり助けを待つが、一艘だけ戻って来たボートが救助に来るもジャックはすでに凍死してしまっている。ローズはジャックに約束を守ること誓い、ジャックの手を放す。この海に消えゆくジャックはディカプリオ最大の見せ場になっている。

いきなり現れ、消えていった、風来坊ジャック・ドーソンというキャラクターは一貫してあまりにも儚い。それはまるでタイタニック号の事件を象徴している様でもある。

タイタニック号の在りし日の姿が現れ、ジャックとローズが乗客に祝福されながらキスを交わす。恐らくローズが夢見たであろうタイタニック号の幻影を見ながら映画は幕を閉じる。このシーンが個人的には一番好きで印象に残っているシーンである。

そしてエンディングテーマである「My Heart Will Go On」は映画を見たことのない人でも知っている名曲である。映画「タイタニック」にこれ以上ないほどふさわしい音楽でこの映画の完成度を揺るぎなきものに仕上げている。

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